多くの偉人の生涯を見ると、不幸の極みともいえる経験をした人が多い。
学歴が小卒、中卒などの低学歴。 大きな病気や怪我をする。
足や手を切断する。 目が見えない、言葉が話せないなどの障害がある。
極貧の生活。 親や子を亡くす。 人間関係で悩むなど。
多くの人は、これを聞くと、こんな偉大な人でも、不幸にも昔は苦しい時期があったのかと思う。しかし、これらの多くは偶然ではない。
生まれてから死ぬまで、平穏無事である人は少ない。
そういった人生では、学びが少ない。
困難を乗り越えることで、人生のもっとも重要なことを学べる。
さまざまなものは、陰と陽でできている。
人生も、幸福と不幸の両極を経験するようになっている。
シルバーバーチも同じようなことを言っている。
それを認識しておくと、人の誕生から死までの長い人生についての理解が深まる。
自分や親や兄弟の人生に、なぜ苦難があったのかが分かる。
子育てでも、子供には、将来は苦難があるものだと分かる。
氏はかつて、自身が「成功した理由」を三つ挙げたことがある。
それは
「学歴がなかった」
「貧しかった」
「病弱だった」
の三つ。
松下幸之助氏は、この3つ苦難を乗り越えることで成長し、経営にも生かされた。
シルバーバーチ
――しかし、悪徳や飢えなど、低俗なものばかりの環境よりは恵まれた環境の方が、動機も善なるものが発揮しやすいに決まってると思うのですが……
私はそうは思いません。
その証拠に、私が見る限り、地上の偉人は、ほぼ間違いなく低い身分の出です。
霊覚者と呼ばれる宗教的指導者にいたっては、まず間違いなく低い階層から出ています。
葛藤を余儀なくさせられる困難が多いほど、それだけ魂が成長するものです。
霊的自我に目覚めるのは、常に酷しい環境を克服せんとする葛藤の中においてこそです。
人生を外面から見てはいけません。内部から見るようにしてください。
道をひらく [ 松下幸之助 ] |
小卒や中卒の低学歴、手や足の切断、大病、障害、貧しい、最悪の人間関係に苦しむ人の中には、偉大な魂を持ち、素晴らしい仕事ができる人は、まれに存在する。
今は、このような人は、社会でなかなか活躍しにくい。
困難があっても、自分の能力を発揮できる社会になることが重要。
逆に、高学歴や裕福な人の中には、日ごろの行いが悪く、犯罪を犯す人も少なからず存在する。今は、このような人が社会のトップに少なからず存在する。
やがて時期が来ると、不祥事がバレるときが来る。
陰と陽のバランスを考えよう。